超音波検査

超音波検査とは、様々な異なる周波数の超音波を利用し、臓器の異常を探す検査です。
放射線と異なり被ばくの心配がなく、体への負担が少ない検査です。

腹部エコー検査

超音波検査で分かる病気は

脂肪肝・肝のう胞・腎のう胞・肝血管腫・胆石・胆のうポリープ・腎結石などの良性疾患・肝臓癌・胆のう癌・腎癌・膵癌など腫瘍性病変などです。

検査で痛みなどはありますか?

ほとんどの場合、痛みはありません(機械を押し当てるため痛みを伴う場合があります)。
検査部位に無害のゼリーを塗って検査をします。膀胱の観察をするために排尿を我慢していただくことはあります。
息を吸って止めてもらったり、息ごらえをしていただく必要があります。

薬を服用しているのですが・・・

特に問題はありません。

検査前の食事などは?

おなかの検査の場合は空腹で検査します。食事や飲水は胆嚢が収縮したり、膵臓が観察しずらくなるのでお控えください。その他部位の検査には食事制限はありません。

検査後に食事は出来ますか?

普通にお食事をして頂いて構いません。

検査はどのくらい時間がかかりますか?

おおむね10分ぐらいです

心エコー検査

心エコー検査とは、超音波を用いて心臓を画像にして心臓の動きや大きさ、弁の状態、血液の流れなどを観察する検査です。
弁膜症、虚血性心疾患、心筋症、先天性心疾患などの診断に用いられます。
また、異常を見つけるだけでなく、治療法の選択や治療効果の判定にも役立ちます。
検査は上半身裸になり、ベッドに左向きに横になった状態で行います。
ゼリーを塗り、プローブと呼ばれる超音波を出す装置を胸に当てて心臓を観察していきます。肺の影響で心臓が見えづらい場合には息を止めていただくこともありますが、数秒程度です。
検査時間は20~30分ですが、患者さまにより前後することがあります。
この検査は基本的に予約制ですが、必要に応じて診察日当日の検査も行っています。
その場合、予約の方優先で検査を行っておりますのでお待ちいただくことがあります。

経食道心エコー検査

経食道心エコー検査とは、胃カメラのような管を口から入れて、食道から心臓を観察する検査です。
胸の上から超音波をあてると肺や肋骨、脂肪などの影響で心臓が観察しづらくなることがありますが、食道は心臓のすぐ後ろにあるのできれいな画像を得ることができます。
細かい観察が必要な場合や、胸の上からでは観察しづらい場合にこの検査を行います。
検査前に喉の奥に麻酔をかけ、ベッドの左向きに横になった状態で行います。
マウスピースをくわえてもらい、胃カメラのような管を飲み込んでもらいます。
検査時間は麻酔をかける時間なども含めて約1時間です。
検査前5~6時間は飲食できません。また、検査後は喉の麻酔が効いているため2時間は飲食できません。
入れ歯の方ははずしていただきます。

血管エコー検査

内容

血管エコーとは全身の動静脈を検査対象とし、血管を形態と機能の両面でとらえ、疾患を評価するものです。目的部位は患者さまの病態により多様の為、以下には主な検査部位と目的を記しました。

動脈

動脈の狭窄や閉塞などの有無を調べ、閉塞性動脈硬化症の診断に有効です。壁の厚さにより動脈硬化の進行度なども評価します。
また形態により動脈瘤や動脈解離などの有無を調べることができます。

目的部位

上肢(上腕動脈、橈骨動脈、尺骨動脈)、下肢(総腸骨動脈、大腿動脈、膝窩動脈、前脛骨動脈、足背動脈)腹部大動脈、頸動脈

静脈

血栓(血の固まり)の有無や拡張、血液の流れ、逆流を調べます。
静脈血栓症、下肢静脈瘤の診断に有用な検査です。

目的部位

上肢(上腕静脈、橈骨静脈、尺骨静脈)、下肢(総腸骨静脈、大腿浅・深静脈、大伏在静脈、膝窩静脈、小伏在静脈、前・後脛骨静脈、腓骨静脈、ひらめ静脈、腓腹静脈)

検査方法

検査部位に応じて着衣を脱いでいただきます。ゼリーを塗り、プローブという機械を滑らせて検査していきます。
検査時間は目的部位で異なりますが、約30~60分となっております。
検査後はタオルでゼリーをふき取り、仕度していただき検査終了です。

検査時の注意事項
  • 検査目的部位が出しやすい服装でお越しください。
  • 下肢血管エコー検査では下着にゼリーが付く場合がありますので、着替えをご用意ください。

血管エコーはなぜ必要か

近年の生活様式の変化に伴い、高血圧、高脂血症、糖尿病などをはじめとする、生活習慣病が増加してきています。これらの生活習慣病には動脈硬化症が深く関係しており、動脈硬化症の早期発見に頸動脈エコーが有用とされています。
またエコノミークラス症候群や手術時の下肢血栓の発見、静脈瘤の診断においても超音波検査が有用であり、近年社会的関心が高まっています。

甲状腺エコー検査

ゼリーを塗り、超音波の反射を利用して甲状腺の形態や大きさ、血流をみて炎症か病変の有無、副甲状腺の有無や頸部リンパ節腫脹なども観察します。

検査について

検査前(当日)の注意

食事:食事の制限はありません。
内服薬:医師の中止がない限り、通常通り服用してください。

検査前の準備
  • トイレを済ませて、お呼びするまでお待ちください。
  • 首まわりの開いた服を着用してください。(ハイネックセーターなど襟のある服は避けてください)
所要時間

状況により異なりますが、20分前後です。

検査方法

首まわり開襟後、首を伸展させて検査を行います。首(頸椎)や肩まわりに痛みがある方は、事前にお申し出ください。
体表面にゼリーを塗布し、その上からプロ―ブを当てて検査を進めます。
終了後ゼリーは拭き取っていただきます。

検査後の注意

特にありません。

体表エコー検査

超音波用ゼリーを塗り、超音波の反射を利用して体の表面に近い部分にある臓器や腫瘤の形状、性状を観察します。

検査について

検査前(当日)の注意

食事:食事の制限はありません。
内服薬:医師の中止指示がない限り、通常通り服用してください。

検査前の準備
  • トイレを済ませて、お呼びするまでお待ちください。
  • 検査部位を容易に出せるような服装でお願いします。
所要時間

状況により異なりますが、20分前後です。

検査方法

しこり等の体表面にゼリーを塗布し、その上から探触子を体表面に当てて検査を進めます。
終了後ゼリーは拭き取ってください。

検査後の注意

特にありません。